マスタリングってなに?具体的にどうやるの?
DTMを始めたばかりの方は、聞き慣れない言葉が多くて苦労すると思います。
特にマスタリングは、具体的に何をする作業なのかイメージしづらいですよね。
この記事では、マスタリングとは何か、初心者はどうやってマスタリングをすればいいかを解説します。
- マスタリングとは、ミックスされた音源をどんな環境でも最適に聴けるように仕上げる工程
- 具体的には、音量・音質・音圧を調整する作業
- 初心者は、AIマスタリングソフトのOzoneでマスタリングをすればOK!
そもそもマスタリングとは?
そもそもマスタリングってなに?
マスタリングとは、ミックスされた音源をどんな環境でも最適に聴けるように仕上げる工程のことです。
マスタリングでは、
- 音量(音の大きさ)
- 音質(音の質感)
- 音圧(音の密度)
を調整していきます。
マスタリングを丁寧に行うことで、どの再生環境でもバランスよく聴こえる、クオリティの高い音源に仕上げることができます。
マスタリングは奥が深すぎて、正直僕も全部は理解できていません・・・!
【結論】マスタリングのやり方は覚えなくていい!Ozoneを使おう
結論から言うと、初心者がマスタリングの細かいやり方を覚える必要はありません。
初心者がマスタリングのやり方を覚えなくていい理由は以下の3つです。
- 良いマスタリングをするには専門的な知識が必要
- マスタリングを極めても、ミックスバランスが悪ければ意味がない
- DTM初心者は、マスタリング以外にも覚えるべきことが山のようにある
じゃあ初心者はどうやってマスタリングすればいいの?
と疑問に思う方もいると思います。
DTM初心者のマスタリングは、Ozoneというマスタリングソフトに任せればOKです。
iZotope社が開発したAIマスタリングソフトウェアです。
自動でクオリティの高いマスタリングをしてくれるので、特に初心者におすすめです。
ボタン一つでプロ並みのマスタリングができてしまいます!
ミックスやマスタリングのソフトを持っていないという方は、Ozoneを含むiZotope社の以下3つのプラグインを持っておけば完璧。
上記プラグインは単品で買うと高いので、バンドル(セット)で購入するのがおすすめです。
バンドルをお得に買うには裏技があります!!
お得に買う方法としては、
- まずOzone11 Elements など、セールで安くなっているiZotopeの商品を購入
- 次にMix & Master Bundle を購入
という順番です。
この順番で購入すれば、iZotope社の最上位グレードのミックス・マスタリングソフトが安く手に入ります。
通常であれば10万円近くする商品が、半額以下の値段で全部買えてしまうのはお得すぎます!
マスタリングの具体的なやり方
次にマスタリングのやり方を解説します。
マスタリングは以下順番で行っていきます。(あくまで一例です)
- コンプレッサーをかける
- サチュレーターで温かみを付与する
- イコライザー(EQ)で音域を調整する
- リミッターをかける
- マキシマイザーをかける
順番に解説していきます。
コンプレッサーをかける
まず最初にコンプレッサーで音量のバランスを整えます。
コンプレッサーを使うことで、全体の音量の差を減らし、楽曲全体の音量バランスを整えることができます。
例えば、曲中の静かな場面で音が小さすぎたり、盛り上がる部分との音量差が大きすぎる場合は、コンプレッサーをかけて全体の音量差を少なくします。
コンプレッサーについての詳細な説明は割愛しますが、以下のパラメータを設定します。
パラメータ | 役割 |
---|---|
スレッショルド | コンプレッサーが作動を開始する音量レベル |
レシオ | スレッショルドを超えた音量が圧縮される割合 |
アタック | スレッショルドを超えた音量に対して、コンプレッサーが反応する速度 |
リリース | 音量がスレッショルド以下に下がった後、コンプレッサーが圧縮を解除する速度 |
ニー | スレッショルドに達した際のコンプレッションのかかり方 |
メイクアップゲイン | 圧縮された音量を持ち上げるためのパラメータ |
コンプレッサーのパラメータを理解して、適切な処理ができるようになると、楽曲に迫力を与えることが出来ます。
コンプレッサーはミックス・マスタリングでよく使うので、覚えてしまいましょう!
サチュレーターで温かみを付与する
ギターやドラムなどの生楽器を使った音楽では、サチュレーターをかけるのがおすすめです。
サチュレーターを使うと、音に軽く歪みを与えることができ、アナログ機器で録音したような温かみがある音になります。
DTMでよく使われるサチュレーターとして、テープシミュレーターなどがあります。
サチュレーターをかけると一気にプロっぽくなります!
イコライザー(EQ)で音域を調整する
次に、イコライザーで見立ちすぎている音域などを調整していきます。
コンプレッサーやサチュレーターをかけると、元の楽曲のミックスバランスが崩れてしまう場合があるので、イコライザーで修正します。
ここで重要なのは、マスタリングのイコライザーはあくまで最終調整のために使うということです。
リミッターをかける
次にリミッターをかけて、音のピークレベルを決めます。
音が0dbを超えてしまうと、クリッピングや音割れが発生してしまうため、リミッターは必須です。
リミッターは以下のパラメータを設定します。
パラメータ | 役割 |
---|---|
スレッショルド | リミッターが作動を開始する音量レベル |
シーリング | 出力音量の最大レベル |
リリース | 音量がスレッショルド以下に下がった後、コンプレッサーが圧縮を解除する速度 |
コンプレッサーと似ていますね!
リミッターのシーリングの設定値は「-1db」程度を設定しておくと、マキシマイザーで音圧を上げた際に、音割れはせずに音量を確保できます。
マキシマイザーをかける
最後にマキシマイザーをかけて音圧を高めていきます。
マキシマイザーは以下のパラメータを設定します。
パラメータ | 役割 |
---|---|
スレッショルド | リミッターが作動を開始する音量レベル |
シーリング | 出力音量の最大レベル |
アウトプットレベル | 最終的な出力音量を設定 |
マキシマイザーをかけると、プロの曲にも負けないような迫力ある楽曲に仕上げることが出来ます。
マキシマイザーを強くかけすぎると、音がつぶれてしまうので、聴いていて気持ちのいいラインを見つけましょう!
これを覚えればOK!マスタリングのコツ
マスタリングをやる際のコツは以下の2つです。
- リファレンス曲を用意する
- LUFSは-9.0前後になるようにする
リファレンス曲を用意する
マスタリングにおいて、リファレンス曲(参考音源)を用意することも重要です。
リファレンス曲と自分の楽曲を交互に聴き比べることで、バランスや音圧の違いがわかり、マスタリングの精度を高めることができます。
リファレンス曲があると、マスタリングで迷子にならないのでおすすめです!
LUFSは-9.0前後になるようにする
マスタリング後のLUFSは-9.0前後になるようにするのもポイントです。
LUFSとは、音圧を測定する単位。
ストリーミングサービスでは上限のLUFSが決まっており、ある一定の音圧を超えてしまうと、無理やり音圧を下げられてしまいます。
一般的なストリーミングサービスでは、LUFSの上限は「-14.0 ~ -15.0」と言われていますが、実際には「-8.0~-9.0」で音楽を設定しても問題ないという意見が多いです。
なので「LUFSは-14.0まで 」というのはあくまで目安とし、制作する音楽の雰囲気に合わせてLUFSを調整するのがおすすめです。
音圧が低すぎると、他の楽曲と比べて迫力がない印象を受けてしまうので、覚えておきましょう!
【まとめ】初心者はマスタリングのやり方は覚えなくてOK!
この記事では、
- マスタリングとは何か
- マスタリングのやり方
について解説しました。
今回の記事を簡単にまとめると以下になります。
- 初心者は、AIマスタリングソフトのOzoneでマスタリングをすればOK!
- ミックス・マスタリングソフトをまとめて買いたいなら、Ozone11 Elements→Mix & Master Bundleの順番に購入すると超お得!
- マスタリングは以下の5ステップで行う。
- コンプレッサーをかける
- サチュレーターで温かみを付与する
- イコライザー(EQ)で音域を調整する
- リミッターをかける
- マキシマイザーをかける
- マスタリングのコツは以下の2つ。
- リファレンス曲を用意する
- LUFSは-9.0前後になるようにする
ミックス・マスタリングについてもっと詳しく学びたいなら、スクールに通うのがおすすめ。
以下の記事でおすすめのDTMスクールを紹介しているので、参考にしてみてください。
また他のDTMに関する基礎知識は、以下の記事で解説しているので、あわせてご覧ください。